エネルギー政策
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2015/05/27
2030年度電源構成のなかの再生可能エネルギー(再エネ)比率の意味を考える(その1)
不条理なFIT制度に引きずられた再エネ電力の利用は実現不可能である2030年度電源構成の再エネ比率が発表されたが
経済産業省(経産省)が4月28日(2015年)の有識者会議で、2030年の電源構成(エネルギーミックス)案を示したと報道された (朝日新聞2015/4/29)。 続きを読む
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2015/05/26
米国のCCSプロジェクト(2)~CCS商用化・普及に向けた課題、取り組み
(前回は、「米国のCCSプロジェクト(1)~技術の概要」をご覧ください)
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書第3作業部会の報告書によると、産業革命前 に比べて世界の気温上昇を2℃未満に抑えるためには、 続きを読む
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2015/05/22
米国のCCSプロジェクト(1)~技術の概要
世界はエネルギー消費の約5分の4を化石燃料に依存しているが、気候変動を抑制するためには、大気に排出されるCO2を回収・貯蔵する技術(CCS=Carbon Dioxide Capture and Storage)が不可欠であるとIEA(国際エネルギー機関)などの国際機関が提唱するなど、世界的にCCS技術開発への期待が高まっている。 続きを読む
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2015/05/21
原発訴訟に思う-エネルギー・温暖化関連報道の虚実(15)
少し前になりますが、原発関連訴訟について、二つの対照的な仮処分決定が出ました。高浜原発3、4号機差し止め仮処分申請と、川内原発のそれです。前者は福井地裁、後者は鹿児島地裁であり、前者は原告勝訴、後者は原告敗訴でした。 続きを読む
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2015/05/20
再生可能エネルギー大量導入時代の電力需給を考える(1)
先日5月11日(月)に東京大学駒場リサーチキャンパスでエネルギー工学連携研究センサー主催第21回CEEシンポジウム with NEDO「再生可能エネルギー時代の電力需給の新たな調整資源を考える」を聴講しました。 続きを読む
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2015/05/18
オバマが石炭への戦争を仕掛けられるわけ
◎本稿は、IEEI理事・常葉大学経営学部教授の山本隆三氏と共同執筆したものです。
オバマ大統領の指示により、環境保護庁が既存と新規の石炭火力発電所に対する二酸化炭素排出量の厳しい規制を実施することになった。 続きを読む
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2015/05/13
「クリーンパワープラン」~石炭火力に厳しい新規制(2)
(前回は、「「クリーンパワープラン」~石炭火力に厳しい新規制(1)」をご覧ください)
2013年9月20日、環境保護庁(EPA)は、CO2排出制限を含む新設設備のパフォーマンス基準(NSPS:New Source Performance Standards)を公表している。 続きを読む -
2015/05/12
経済成長と温暖化対策の両立ーデカップリングは本当か?
デフレ脱却が日本の温室効果ガス削減の条件4月下旬に、欧州連合(EU)の東京代表部で駐日EU大使、フランス大使、英国大使、ドイツ大使、スウェーデン大使、デンマーク大使などによる気候変動政策に関するシンポジウムがあった。 続きを読む
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2015/04/28
高レベル放射性廃棄物地層処分の処分地選定
科学的有望地提示の前に、その「選び方」についての対話を原子力発電の利用に伴って発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分を計画的かつ確実に実施させるための国としての方針である「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」が改訂される。 続きを読む
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2015/04/22
身近になりつつある直流社会
つい最近、シャープと経産省が直流給電のできる住宅1棟の実験で、全て交流で給電する一般の住宅より約15%の省エネ効果を確認したという記事を見て驚いた。 続きを読む
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2015/04/21
大幅な省エネ見通しの国民負担を精査せよ
既存のモデル試算は電力価格倍増を示唆している<大幅な省エネ見通し>
省エネルギー小委員会(以下、小委)は、4月17日の第3回会合において、新たな省エネ量の試算を示した。以下本稿では特に電力に着目して議論する。 続きを読む
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2015/04/15
【緊急提言】誤解だらけの気候変動問題
-米国の削減目標に左右されるな-東京で桜が満開になった3月31日、米国が国連気候変動事務局(UNFCCC)に2020年以降の温暖化目標を提出した。昨年11月にオバマ大統領が中国を訪問した際、米中共同で発表した内容と同じく、「2025年までに05年比で26~28%削減する」というものだ注1) 。 続きを読む
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2015/04/15
原発事故の健康影響(その2)
(前回は、「原発事故の健康影響(その1)」をご覧ください)
1.避難区域設定による健康被害
原発事故の直後に、政府は様々な避難区域を設けました。 続きを読む
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2015/04/13
原発事故の健康影響(その1)
だいぶ前のことになりますが、「原発事故では死者が出ていない」というある議員の発言が物議を醸したことがありました。原発事故が単なる「放射線」の問題ではない。これは多くの方が認識されていることだと思います。 続きを読む
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2015/04/10
第2話「原子力の平和的利用」
原子力の平和的利用
ウィーン国際センター(Vienna International Center)のほぼ中央に円筒形の建物(C棟)がある。この建物には、各種イベントが開かれる地上階のオープンスペースや郵便局、売店、会議施設があり、国際原子力機関(IAEA)の理事会もこの建物内で開かれる。 続きを読む
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2015/04/10
核燃料サイクル政策のあり方についての提言(最終回)
前回(第9回)では2018年の日米原子力協定の満期、さらに六ヶ所再処理工場の本格運転を控えて、わが国のプルトニウム利用のあり方について米国をはじめ海外諸国の懸念が顕在化しつつあることから、対応方策の考え方を提言した。 続きを読む
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2015/04/08
続・欧州のエネルギー環境政策を巡る風景感
-パリCOPに向けたEU提案-パリ議定書に向けたビジョンの発表
2015年2月25日、エネルギー連合に関するパッケージと併せて欧州委員会が発表したのがCOP21をにらんだパリ議定書の青写真 ”The Paris Protocol – A blueprint for tackling global climate change beyond 2020” である。 続きを読む -
2015/04/07
核燃料サイクル政策のあり方についての提言(第9回)
前回(第8回)は2016年目標の電力システム改革を控えて、核燃料サイクル開発体制再編が迫られているが、カギは民間活力の活用にあり、あらためて官民役割分担のあり方を見極める必要性を指摘し、核燃料サイクル開発に失敗は許されないことを提言した。 続きを読む