東レ、製糖工場の余剰物からバイオ化学品の原料を製造する技術実証をタイで実施


 東レは、製糖工場の余剰物のバガス(サトウキビを搾汁した後の固形物)から各種バイオ化学品の共通原料になるセルロース糖を製造する技術の実証に着手する。三井製糖との共同出資会社をタイにタイに設立し、事業化を検討する。東レが持つ水処理分離膜技術とバイオ技術を融合した「膜利用バイオプロセス」の研究・技術開発の一環で取り組む。  バガスは、製糖工場のボイラーで燃焼して電気としてエネルギーを回収するが、実証では未利用で残った分を使う。膜利用バイオプロセスは、糖化・精製のプロセスに水処理用分離膜を使用することで、高品質で低コストな糖原料製造と、精製エネルギーの約50%を削減する技術だ。これにより、非可食バイオマスを原料にする素材や化学品を作ることができる。  共同出資会社は、サトウキビ・バガスの利用と膜利用糖化プロセスの技術実証を事業内容にし、1月に立ち上げる。資本金6億8000万バーツ(約22億円)で出資比率は東レグループが67%、三井製糖が33%となる。タイの首都バンコクに本社を置き、同国東北部のウドンタニ県に事業所を設ける。三井製糖の同国関連会社で発生するバガスを使う。  実証プラントは1日15t(乾燥重量)の能力があり、粉砕・前処理、酵素糖化、膜分離工程の後、同約4.2tのセルロース糖を製造する。東レの水処理分離膜による糖濃縮精製技術で省エネを図る。セルロース糖はエタノール、乳酸、コハク酸などバイオ化学品生産の共通原料になり、未利用バガスからバイオ化学品への新しい供給網が構築できる。【東レ株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)


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