日本製紙、スギ特定母樹からの苗木を生産する大規模採穂園を造成


 日本製紙は、同社の100%子会社で原木・製材の輸入販売や山林経営などを手掛ける日本製紙木材と、スギ特定母樹からの挿し木苗の本格生産を行うため、苗木を大量に生産する大規模採穂園の造成を始めた。日本製紙八代工場(熊本県八代市)が同県人吉市に所有する土地に、独自技術で増殖した824本を植栽して順次拡大する。苗は九州地区の社有林の再造林に使用する。  スギ特定母樹は「森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律(間伐等特措法)」に基づき、森林のCO2吸収固定能力向上のための特性に優れるとして農林水産大臣が指定する。在来系統の1.5倍以上の成長性、一般的なスギの半分以下の花粉量、剛性などの材質が基準となる。九州地区で21系統が登録されている。  日本の森林は、戦後に植林したスギやヒノキなどの人工造成林が木材に利用できる段階となり、日本製紙が九州地区に所有する約1万8000haの社有林も多くが伐採の時期を迎えた。伐採後の再造林で、森林のCO2吸収作用の保全・強化のため成長に優れる種苗を利用するとした国の方針に従い、スギ特定母樹を積極的に導入することにした。  日本製紙木材はスギ特定母樹の増殖に取り組み、光合成能力を引き出す独自の培養方法を活用している。原種14系統、各10枝の計140枝から、植栽可能な824本まで挿し木苗を増殖した。残り7系統の増殖も進めている。2019年までに1万4000本の採穂園を造成して外部へも販売する。2023年からは年間約28万本の挿し木苗の生産・出荷を計画している。【日本製紙株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)


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