アメリカ海洋大気庁、「北極圏報告カード2016年」を発表


 アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、大気、海洋、土地、生態系の変化をまとめた報告書「北極圏報告カード」の2016年版を発表した。それによれば、2016年の北極圏の気温は記録的な高さとなり、秋期の海氷凍結を遅らせ、グリーンランドの氷床と積雪の大規模な融解を招いたという。報告書の主な結果は次のとおり。 ・気温:北極圏の陸地の年間平均気温は、1900年以来3.5℃上昇し、観測史上最高となった。地球の他の地域と比べ、北極圏の気温は2倍のペースで上昇を続けている。 ・積雪:アメリカの北極圏では、春季の積雪が史上最低を記録し、5月の積雪面積は、1967年以来初めて400万km2を下回った。 ・グリーンランドの氷床:2002年以来、氷床の質量は減少し続けている。 ・海氷:2016年10月中旬〜11月下旬の北極圏の海氷域の最小面積は、1979年以来最低だった。氷は薄くなり、1985年には多年氷が氷の被覆の45%を占めていたが、現在では22%となっている。 ・北極海の海面水温:バレンツ海、チュクチ海、グリーンランドの東西沿岸沖の2016年8月の海面水温は、1982〜2010年の平均を5℃上回った。 ・北極海の生産性:春季の海氷の融解と後退により、北極海の上層に日光が届き、海洋の食物連鎖の基盤となる藻類などの極小海洋植物が広く繁殖した。【アメリカ海洋大気庁】


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