冬の暖房費節約術 電気その1


消費生活アドバイザー

印刷用ページ

 気づけば12月、街はクリスマス色に染まってキラキラしていますね。
 
 慌ただしく過ぎ去ってしまう師走ですので、大掃除、年賀状、帰省の準備、修理、買い物…と仕事の他にもやるべきことがたくさんありますので、早めにそして計画的に進めていきたいと思っています。

 また、冬になると上がるのが光熱費、先日はガスの節約方法をご紹介しましたが、電力会社各社が値上げを発表しており、この冬は電気代が上がることが予想され、家計には厳しい冬となりそうです。
 
 今回は暖房費の節約をご紹介したいと思います。
 
 既にご存じかとは思いますが、環境省などで推奨されているエアコンの暖房使用時の設定温度は20℃です。しかし、この設定温度だと寒い…と思う方も多いのではないかと思います。
 暖房効率を上げるポイントは窓です。冬に室内から逃げ出す熱の58%は窓からというデータがありますので、夏の冷房時と同じく窓対策が必要になります。

ポイント1
カーテンは厚手のカーテンで断熱する。
カーテンの丈が足りない、カーテンの生地が薄いとなればそこからせっかく暖めた空気が逃げていっています。丈が足りないのであれば、裾を伸ばしたり、クッションや丸めたバスタオルなどを置いて、カーテンの生地が薄いのであれば、遮光性能が高いカーテンに換える、窓ガラスに断熱シートを貼るとよいでしょう。

ポイント2
窓枠などに隙間テープを貼って、すきま風を防ぎましょう
隙間テープは100円ショップなどで売られています。また窓だけではなく、玄関ドアに新聞受けが付いていると、冷気が入りやすいので、バスタオルなどでカバーを作成して取り付けるのも対策としては有効です。

ポイント3
晴れた日は上手に熱を取り入れましょう。
晴れているならその熱を利用しない手はありません。陽の動きに合わせて部屋を移動するのもいいですね。陽が陰り始める16時頃にはカーテンを閉めて、熱が逃げるのを防ぐのがコツです。

ポイント4
暖房時は温める範囲を狭くしましょう
例えば、キッチンとリビングがつながっていたり、リビングと和室がつながっているような作りの家であれば、その境界にある扉を閉めると部屋が小さく使えて、その分部屋を暖めるエネルギーは少なく済みます。
また、家族が1つの部屋で過ごすようにすれば、暖房費だけではなく照明などの電気の節約につながります。

ポイント5
寒いと感じたら1枚羽織りましょう
寒いと感じたら設定温度を上げるのではなく、1枚羽織るように衣類で温度調節をしましょう。例えば、カーディガンは+2.2℃、フリースの上着は+2.2℃、ひざかけは+2.5℃、靴下は+0.6℃、スリッパ+0.6℃と体感温度が上がります。(省エネルギーセンター調べ)
個人的には、首、お腹、足首を温めると温かく生活できてきます。この冬は室内で袖の無いダウンジャケットを着ています。毎朝5時に起床していますが、暖房を付けなくてもあまり寒さを感じません。袖が無いので、家事もしやすくおすすめです。

ポイント6
エアコン暖房使用時は加湿器も一緒に使いましょう
エアコンの暖房を使うと乾燥しますので、加湿器で湿度をコントロールするようにしましょう。50~60%くらいが理想的な湿度です。
湿度を上げると体感温度も上がるというデータもあります。また、風邪の菌は湿気に弱いので風邪予防にもおすすめです。リビングだけではなく、寝室にも是非置いておきたいアイテムですね。

ポイント7
エアコンを買い換える際は効率の高いものを選びましょう
冬の暖房、夏の冷房と生活には欠かせないものとなってきているエアコンですから、選ぶ際は省エネ性能の高いものを選ぶことが大切です。現在のエアコンの期間消費電力量は、10年前の機種の約10%削減されています。

出所:(社)日本冷凍空調工業会

より具体的に省エネ効果を知りたい時は、省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」がおすすめです。現在使用している製品と購入を考えている製品の比較ができます。エアコンだけではなく、テレビ、冷蔵庫、照明などの比較ができますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

次回は暖房器具の節電ワザをご紹介します。

記事全文(PDF)