2012年10月のアーカイブ

  • 2012/10/31

    国民の省エネ意欲を削ぐだけの環境税
    「エコ神話」の産物としての環境税の論理矛盾を突く

     今年(2012年)の10月1日、環境税が施行された。この環境税は、民主党政権発足後の鳩山25%のCO2削減の国際公約を実行するために、その法案化が図られてきた地球温暖化対策基本法(以下温対法)の3本柱の一つであった。しかし、この温対法の法案化は、その後の首相の相次ぐ交代で、日の目を見ることなく終わろうとしている。 続きを読む

  • 2012/10/29

    第4回 大阪ガス株式会社 エンジニアリング部エネルギー・電力ソリューションチーム・マネジャー 松本将英氏
    スマートエネルギーネットワークで切り拓くガスの可能性

     第4回目にご登場いただくのは、大阪ガスのエネルギー・電力ソリューションチーム・マネジャーの松本将英氏です。ガス業界の新たな取り組みとして注目される「スマートエネルギーネットワーク」実証事業。政府の革新的エネルギー・環境戦略において、2030年台にはコージェネレーションを大幅に拡大する目標も掲げられています。スマートエネルギーネットワークの今後の展開など、ガス業界の新たな取り組みについてお話を聞きました。 続きを読む

  • 2012/10/25

    日本鉄鋼業、世界で最も優れたエネルギー効率を維持

     RITE(公益財団法人地球環境産業技術研究機構)は、2012年9月25日に鉄鋼部門(転炉鋼)の「2010年時点のエネルギー原単位の推計」に関する調査レポートを公表した。
     日本鉄鋼業のエネルギー効率が世界で最も高いという事実は、国際エネルギー機関(IEA)等、国際的な機関でも共通の認識として受け入れられており、今回の調査において、その事実が改めて確認されたことになる。 続きを読む

  • 2012/10/24

    第5話「気候変動交渉の舞台裏(2):『悪魔は細部に宿る』」

    1年の気候変動交渉の集大成は「COP決定文書」

     1年間の気候変動交渉の議論の結果は、最終的には年末のCOPの決定文書に集約される。それまでの様々な国際会議で作成される膨大な数の文書は、基本的には中間的な成果物である。もちろんG8サミットで作成される首脳文書は相当の重みを持つものだが、G8のみが当事国であり、中国やインドなどから「自分達とは関係ない」と言われればどうしようもない。 続きを読む

  • 2012/10/19

    望ましい電力市場と発送電分離の姿

     さる9月14日、「革新的エネルギー・環境戦略」が政府のエネルギー・環境会議で決定された。同戦略は、9月19日の閣議決定では参考文書との扱いに留まったものの、発送電分離などを含む電力システム改革を本年末までに断行(「電力システム改革戦略」(仮称)を策定)する、としている。また、公正取引委員会も、電力会社の発送電分離に加え、発電・卸部門と小売部門の分社化を独自に9月21日に提言した。 続きを読む

  • 2012/10/18

    第3回 日本鉄鋼連盟 国際環境戦略委員会委員長/新日鐵住金株式会社 環境部上席主幹・地球環境対策室長 岡崎照夫氏
    日本は世界最高水準のエネルギー効率をさらに極め、世界に貢献する

     第3回目にご登場いただくのは、日本鉄鋼連盟 国際環境戦略委員会委員長/新日鐵住金株式会社 環境部上席主幹・地球環境対策室長の岡崎照夫氏です。日本の鉄鋼業の優れた省エネ・環境技術は、グローバルな視点から持続可能な社会形成に不可欠と言われます。鉄鋼業の低炭素社会実行計画の取り組みや海外との連携、省エネ・環境技術の移転などについて、率直なご意見を聞きました。 続きを読む

  • 2012/10/17

    福島原子力事故の責任 -法律の正義と社会的公正-

     電力事業は莫大な長期投資を必要とする設備産業である。総括原価主義、地域独占、そして発電単価の安い原子力発電は、法的供給義務と引き換えに電力会社に安定的な収益を蓋然性高く確保させることで、資金調達力を保たせるための「3点セット」であったと言える。それが福島第一原発事故により、原子力発電は民間企業が行うにはあまりに大きなリスクを内包していることが明らかになった。 続きを読む

  • 2012/10/15

    第4話「気候変動交渉の舞台裏(1)」

     前2話では、時系列的にCOP16,COP17に至る気候変動交渉の流れと日本の対応について触れてきた。今回から2回にわたり、気候変動交渉の現場を様々な切り口から紹介してみたい。

     国連の気候変動交渉は外からはなかなか見えにくい。
     まず、COP(コップ)という言葉の響き自体が、馴染みにくい。 続きを読む

  • 2012/10/12

    原発再稼働の現場(大飯原発を例にして)

    (共著:国際環境経済研究所主席研究員 竹内純子)

     原子力発電所の再稼働問題は、依然として五里霧中状態にある。新しく設立された原子力規制委員会や原子力規制庁も発足したばかりであり、再稼働に向けてどのようなプロセスでどのようなアジェンダを検討していくのかは、まだ明確ではない。 続きを読む

  • 2012/10/11

    公取委の発電と小売の分離に関する提言を考える

     公正取引委員会(以下、公取委)は9月21日、「電力市場における競争のあり方について」と題する提言を公表した。公取委は、日本において電気事業の規制改革の議論が始まって以降数度、電気事業の規制の在り方に関する提言を行ってきている。今回の提言の「売り」は、巷間よく言われる発送電分離だけでなく、電力会社の発電・卸部門と小売部門の分社化を提言している点であると思われるので、今回はこの論点について考えてみたい。 続きを読む

  • 2012/10/10

    太陽光発電は「再生不可能」である(改訂版)
    科学の原理を無視して進められる「革新的エネルギー・環境戦略」の根本的な見直しを求める

    改訂原稿への差し替えをお願いした理由について

     私の論文;“太陽光発電は「再生不可能」である”について、ツイッター上で、“再生可能の条件が産総研のHPの記述と矛盾している”とのご指摘を受けました。
     確かに、いま、太陽光発電を含めた自然エネルギーからつくられる再生可能エネルギーが持続可能な社会のエネルギー源となると当然のように言われています。しかし、再生可能エネルギーが、再生可能であるためには、その使用期間に一定の制約(寿命)のある再生可能エネルギー生産設備の再生(更新)のために使用されるエネルギーが100 % 再生可能エネルギーで賄われなければなりません。ところが、実際には、このエネルギー生産設備更新のためには、設備の製造・使用に係わる労働力や設備材料としての地球資源の供給など、再生可能エネルギーでは賄うことのできないエネルギーや物質(資源)が必要になります。したがって、このような設備で生産されなければならない再生可能エネルギーは、科学的に見て、「再生可能」とは言えません。結局は、現状で現代文明社会のエネルギー源の主体を担っている化石燃料の代替として、その消費を抑え、それをできるだけ長持ちさせる働きを持つと考えるべきであります。このように考えますと、再生可能エネルギーの利用に当たっては、その生産量から、この生産設備の更新に伴うエネルギー消費量を差し引いた「自然エネルギーの有効利用の比率」ができるだけ大きいもの、すなわち、エネルギー変換効率の良いものが選択・使用される必要があります。私の科学的な解析結果によると、残念ながら、太陽光発電は、この「自然エネルギー有効利用比率」の値が、風力、中小水力、地熱などの再生可能エネルギーの生産方式に比べて、余りにも小さく、非常に効率の悪いエネルギー生産方策と言わざるを得ません。
     以上が、いま、原発事故を契機として問題になっている原発代替のエネルギーとして、今年の7月から施行されるようになった「再生可能エネルギーの全量固定価格買取(FIT)制度」のもとで国民に大きな経済的な負担をかけることで、その導入が図られている再生可能エネルギー、その中の主体を占めている太陽光発電の実態です。いずれは枯渇する化石燃料をできるだけ長持ちさせるために「自然エネルギーの変換による再生可能エネルギー」を使用しなければならないとしても、それは太陽光発電ではないはずです。にも拘わらず、最近、FIT制度の施行により、企業等によるメガソーラーの大幅な導入計画が進められていると報道されています。それは、太陽光発電に対して国により設定された高い固定買取価格42円/kWhであれば、この発電が営利事業として成立するからです。この営業利益は、国民の生活と産業の維持のために欠かすことのできない市販電力の世界一高い料金を、さらに押し上げることによって賄われます。結果として、国民生活と産業に大きな困難をもたらし、また、現状でも低迷している日本経済をさらなる苦境に陥れることになります。このような主旨で書かれた元原稿ですが、今回、ツイッターの方から上記のようなご指摘を受けて、読み返してみますと、私の再生可能エネルギーが科学的にみて「再生不可能」であるとする主張が必ずしも判り易い形で記述されているとは言えないこと、また自然エネルギー種類別の再生可能エネルギー利用効率の定量的な比較の記述に不備があることなどを見出しました。したがいまして、先日アップされた元原稿の主旨を皆さんに正しく理解していただくために、元原稿の再生可能エネルギーとしての太陽光発電が「再生不可能」であることの説明の部分にやや大幅な改訂を加えた新たな原稿を作成し、これを元原稿と差し替えていただくことを国際環境経済研究所編集担当にお願いした次第です。
     この改訂原稿について、改めて、ご検討、ご批判いただければ幸いです。

    東京工業大学名誉教授  久保田 宏 

    なお、改訂原稿は、全文PDF で提示させていただきます。

    改訂原稿全文(PDF)

  • 2012/10/09

    エコなクルマでエコドライブ
    地球環境とお財布に優しいエコドライブ その5

     今すぐ実践したいエコドライブのコツや、人にも教えたいエコドライブなどたくさんのエコドライブについてお話を伺ってきました。そこでふと疑問に思うことが出てきました。

     「そもそもエコカーに乗っていたらエコドライブって必要ないのではないのでしょうか?」 続きを読む

  • 2012/10/05

    第2回 日本経済団体連合会 資源・エネルギー対策委員会企画部会長 鯉沼晃氏
    エネルギー政策は国家戦略の根幹。政府に責任あるエネルギー戦略をゼロから作り直してほしい

    第2回にご登場いただくのは、日本経済団体連合会資源・エネルギー対策委員会企画部会長鯉沼晃氏です。経団連は、政府のエネルギー・環境政策に関する選択肢の3つのシナリオが各産業に及ぼす影響を調査するアンケートを実施し、結果を公表しています。政府による原発ゼロシナリオの革新的エネルギー・環境戦略の決定などについて、率直なご意見を聞きました。(2012年9月19日インタビュー実施) 続きを読む

  • 2012/10/04

    燃費の計算方法とカタログ燃費
    地球環境とお財布に優しいエコドライブ その4

     エコドライブ、知れば知るほど今まであまり意識をしてこなかった自分にダメ出ししたい気分…。そう言えば節約取材の後、ライターさんも同じことを言っていたような。過ぎたものは仕方がないので、これからモードチェンジしてエコドライブを実践していきたいと思います。 続きを読む

  • 2012/10/03

    本当に人々は「ゼロリスク」を求めていたのか

     9月18日、原子力安全委員会の最後の会合が開かれた。会合にて班目委員長が「原発を運転するのは必ずリスクが伴うと専門家は誰でも知っているが、一般の人はゼロリスクを求めるため、リスクについて議論できなかった」と反省の弁を述べたと報じられていた。 続きを読む

  • 2012/10/01

    エコドライブのメリット
    地球環境とお財布に優しいエコドライブ その3

    エコドライブについて、その道のプロの方々にお話を伺った第3回目。
    (前回「どちらが正解?エコドライブクイズ」はこちら!)
    今回はエコドライブのメリットについて教えていただきました。 続きを読む