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工藤智司氏・日本基幹産業労働組合事務局長に聞く[後編]

仲間とスクラムを組んでこの難局を闘いたい


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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仲間とスクラムを組んでこの難局を乗り越えたい

――少子高齢化を食い止めることは難しいですね。

工藤:話はずれてしまいますが、藻谷浩介氏の『デフレの正体 経済は「人口の波」で動く』という本をお読みになりましたか。まさにその通りだととても感銘を受けました。要は人口減少社会だと必ず国は衰退していく、だからどこかで手を打たなければいけない。女性の社会進出を含めて、オールジャパンの総力戦でやっていかなくてはならないと。産業とは話は別ですが、少子高齢化を食い止めていかないと、この国は衰退するばかりではないか。

――多くの方に働いてもらい、子どもも増やしていかなくてはならない。

工藤:そうです、総力戦です。今回の震災で日本人の強さは世界中の人がわかったと思う。長いスパンでものを考える国民性ですから頑張れるし、そういう考え方が世界の平和のためにも絶対役立つと思います。

――日本人の芯の部分をしっかり持って、さまざまな課題に立ち向かっていくべきだと。

工藤:遠くでもいいから、光が見えれば我々は行く民族ですから、そこをずっと示し続けるのが、どんなポジションでもそうですがトップの仕事かと思います。基幹労連の機関紙に事務局長としてのメッセージを載せています。

 「東日本大震災により、世界に誇る美しい伝統と文化を改めて認識した。しかも平和と豊かさをつくりうるモノづくりで世界に貢献していかなくてはならない。震災下でも我々の力量は衰えていない。仲間で世界を変えていこう。基幹労連に集う仲間は、世界をけん引する気概と英知で国内外に貢献できる。激動の嵐中、しっかりとスクラムを組んでこの難局を乗り越えたい」と。

 我々の力は衰えていないのです。ちょっと状況が悪くなっているだけであって、長いスパンでものを考えるというDNAは残っている。そのことはずっと言い続けたいと思っています。

【インタビュー後記】
 25万人の組合員を擁する労働組合の事務局長のお立場にあり、毅然と直球の言葉で受け答えされる様子が武士のような・・、静かでいながらそんな気迫のある方でした。東日本大震災の痛みを今もしっかり受け止め、闘い続けているのだなと感じました。長いスパンで物事を考えることが日本人は得意で、それが世界の中での強みなのだという言葉にもはっとしました。老若男女のオールジャパン体制で、今の日本を元気にしていきたいですね。

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